「ジョブレスリカバリー」の局面
- NY市場は、6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以上に減少したことによるリスク回避の動きや、明日3日からの米独立記念日を含む3連休を控えた調整などから、ダウは4月20日以来の大幅安(223.32ドル安)となった。東京市場もこれを受けて今日の前場では101円32銭安の9774円83銭と3日の続落となった。
先進国の経済は、景気の底入れ・回復基調の過程に入ってはいるものの、まだ雇用の拡大を伴ってはいない。このため実感のない景気回復局面、いわゆる「ジョブレスリカバリー」の局面にある。このジョブレスリカバリーの特徴は歴史的に金融緩和を長期化させ、過剰流動性を生み易い。従って、株式市場においては往々にして、懐疑の中の上昇相場、不景気の株高といった特異の現象を招くのである。今回の米国の株価急落はまさにその側面の一端が表面化したものといってよい。しかし、逆に言えば、この懐疑の中でこそ強気相場が育つものであり大きく悲観視すべきものでもないのだ。6月の日銀短観でも大企業製造・業況判断DIは10ポイント上昇、2年半ぶりの改善となっている。企業活動の水準はまだ低いものの景気は底打ちし改善方向に向かっていることを示している。7月下旬から8月前半に発表される4〜6月期の企業業績が要注目となるが、業績上方修正の流れが強まる可能性がある。衆議院解散・総選挙といった政局問題もあるが、株式投資の視点では今後は太陽電池などの新エネルギー分野にさらに大きなブームが到来すると見ている。