円高の背景と三洋電機のTOB
今日は株主総会のピーク。前場段階では市場参加者のメインプレーヤーである国内外の機関投資家や個人投資家が不在となりディーラーや個人投資家中心の人気株物色の動きとなった。このため、朝方は高い展開が続いたものの、前場引け近くになって日経平均株価は下落。前場引けは小幅高(23円21銭)の9819円29銭で引けた。下げた要因の一つは、為替の円高進行である。ドル円は96円近辺で始まったがその後95円77銭まで買われ(円高)た。
ここに来ての円高の理由は、米国でいま、日本を含む低金利国で資金を借り入れ(円買い)、利回りの高い国で資産を購入する動きが活発化しているためである。既報のようにFOMCは米金利の現状維持を決定している。無論、日銀も政策金利は0・1%を維持している。これに対して、南アフリカの金利は7・50%、ブラジルに至っては9・25%である。景気も安定し、金利の安い円を調達して金利の高い国で運用しようと考えるのは無理からぬこと、といえる。当局・日銀の介入がない限り、しばらくはこの動きは続くことになろう。
そのNY市場だが、原油価格が反発、つれて金やプラチナといった貴金属が軒並み続伸した。原油価格は70ドルを突破したが、この原因は原油在庫の減少が続いていることに加えて、ナイジェリアで武装勢力による石油パイプラインなどの石油施設の破壊工作が相次いでいるためである。株はS&P500種株価指数は前日比2・1%高と6月1日以来で最大の上げ幅となった。ダウも172・54ドル(2・1%)高で取引を終えている。
注目を集めていたパナソニックによる三洋電機のTOBは、一部大手紙の報道によると9月末までに完了することで両者が合意したという。遅くても8月下旬にはTOBを開始、早ければ9月中の三洋子会社化を目指す方針という。
明智 平蔵