実質青天井へ突入

井関農機 [6310] 東証1部 時価:391円

前場は388円へ上伸し昨年6月高値(387円)を上回った。06年に566円の高値をつけて以来で実質青天井相場へ向かったといえよう。チャートはジーエス・ユアサなどリチウムイオン電池関連株の上昇初期段階に似ており、この上げに乗り遅れず、素直につくところだ。中国・アジア展開を強化している。中機北方機械(吉林省)と技術供与契約を結び、同社が稼動させる新工場に技術者を派遣する一方で両社のブランドでコンバインの生産を始めた。拡大する中国の農機市場を視野に入れた措置で今後も中国展開を加速させる方針だ。しかし、実のところ、「中国・アジア向けを海外市場の核と位置づけ、積極的に伸ばす方針。ただし、売上構成比に占める中国向けは総売上高の1%に過ぎず」(会社側)、利益に占める割合も小さい。しかしながらクボタとともに市場の注目度がこのところ特に高いのは、中国市場の今後の成長性に尽きる。中国の国土面積は960万平方km(日本の26倍)とロシア、カナダに次ぐ国土を誇るものの耕地面積は150万平方?で一人当たりを人工で割って計算すると意外と少ない。農業人口は約9億人。しかも人口は発展する都市部へ集中する傾向が強く、農業就業者は減る一方である。この耕地面積で13〜15億人の人口を養うには、農業の近代化を進め、農業生産を伸ばす必要に駆られている。中国政府は今回の景気対策で農家対策を重点項目とし補助金を供給する政策を採ったのはこのような背景がある。日本製のコンバイン価格は20万〜25万元(280〜350万円)で中国製品の約3倍と高いものの性能は中国製をはるかに上回る。補助金制度を利用すれば、「割高感は薄れており販売は特に好調」(同)という。