太陽電池で500億円を稼ぐ計画
- 昭和シェル [5002] 東証1部 時価:1,054円
昭和シェルのイメージを一新すべきと思われる。5月26日に公表した2010年〜2014年度までの中期経営ビジョン「EPOCH」2010〜変化に克ち、未来を拓く」によれば、2014年度の経常利益目標は1000億円(今期計画は20億円)。このうち石油事業で500億円、太陽電池事業で500億円を稼ぐ目論見である。シェル系の石油元売りの昭和シェルが太陽電池事業へ大きく経営の舵取りを転換したのは、日本の石油市場において、少子高齢化の進展や顧客の省燃費指向の高まりとともに石油製品需要が減退し一方で海外市場においては新規輸出型製油所の出現で国際競争が激化しているという背景に基づく。太陽電池事業へ大きく経営転換したのは、低炭素社会に対応したエネルギービジネスとして持続的な成長力を確保するために太陽電池事業を主力事業として取り込む必要があるため。すでに現在稼働中の宮崎第1プラント、4月下旬に竣工した第2プラントにおいて、太陽電池の安定的な生産体制を確立している。24日の日経は、昭和シェルはサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと共同で太陽光発電事業に参入すると報じた。昭和シェルの太陽電池を使い2010年に小規模分散型の発電所を建設し家庭や公共施設に電力を供給するという内容だが、このことは昭和シェルの太陽電池事業が軌道に乗りつつあることのほか、太陽光発電事業が新たな収益源へ発展する可能性があることを示す。2014年度の1000億円の経常利益目標はかなりハードルが高いものと思われるものの、このところの相次ぐ新たな事業展開は目標達成へ向けて懸命な企業努力が実を結びつつある。仮に実現すれば、過去最高益に匹敵する利益となる。当面の株価は原油価格動向に大きく揺さぶられているが、1000億円の利益目標にうち半分の利益を太陽電池で稼ぐとなれば、従来の株価イメージを一新すべきであり、当然、買いと判断する。