NY株下落の要因

NYダウが2日連続で下げた。3桁台の下落は5月25日の196.17ドル以来である。先週末のG8では景気が最悪期を脱したという安心感が出ていたのだが、一部の財務相から膨大な国債発行による長期金利の上昇を懸念する発言が出たことに市場が過剰な反応を示した。また商品相場の下落要因は、上海での銅の在庫が2週間にわたって高水準で08年3月以来の記録となったことが伝わったためだ。これまで中国の積極的な買い付けを背景に商品価格が上昇していただけに世界的な商品相場の反騰を支えてきたプレーヤー・中国の役目が一服すると人気に陰りが出ることになる。しかし、米国の投資家にかつて程の危機意識はない上に、投信が新たに出番を迎えている。米国投信の大半は株式の比率を落としたままであり、3週間後には6月末の運用報告を投資家に送らなければならない。成果の出ない運用会社や担当者は必然的にオミットされるため、手元のキャッシュ比率を上げねばならないのだ。その意味では、この押し目は格好のチャンスなのだ。第2四半期の決算見直しの時期に入っているが、現状ではネガティブな話は出ていない。注目点は銀行の決算だが、逆にポジティブな材料が期待できるのではないかと見られている。
東京市場は、今日の前場では3日ぶりに小反発した。今回の下げは、過熱感の払拭には良かったのかもしれない。三菱UFJの調査によると3月以降、信用買い残の大きい銘柄の上昇が目立つという。例えば、日本電工(5563)のTOPIX超過リターンは189.4%、アイフル(8515)は239.3%、JSユアサ(6674)は124.4%、パイオニア(6773)は217.1%、大京(8840)は309.7%、オリックス(8591)は198.1%、など。
また新光総合研究所では、会社四季報の経常利益上方修正銘柄を春号と夏号を比較したデータを出した。その結果、今期予想経常利益修正率が100%以上となったのは、アルゼ(6425)の166.7%と、ITX(2725)の111.1%の2社。以下、日本トイザらス(7645)の70.0%、サミーネットワークス(3745)の42.9%、ノジマ(7419)の31.1%の順となっている。