「水」では大本命株
- 栗田工業 [6370] 東証1部 時価:2,740円
日経平均が1万円台へ約8ヶ月ぶりに回復したことで調整気分の高まりはやむを得ないかもしれない。前場は米国株安と円高が嫌気され1週間ぶりに1万円割れした。絶好の買い場提供と思われるものの、銘柄を探すとなると意外に厄介である。このような局面では、テーマ株を丹念に仕込むか、押しを待つところだろう。大方の銘柄が利益確定売りに沈むなかでジーエス・ユアサが最高値を更新した背景は、次世代バッテリーの本命という確かな裏づけがある。地球は水の惑星とも呼ばれるように、豊富な水を有してその大半が淡水で占められている。水に困ることはないと思われかちであるが、淡水はわずか2.5%に過ぎない。また、淡水のうち1.7%が氷河や雪、永久凍土層に含まれているため、実際には水資源として利用することができない。一方、現在、地球上の6人に1人、約11億人の人々が日常生活において、安全かつ十分な量の水を手に入れられない状態に直面している。地球の温暖化が水不足に拍車をかけているのは言うまでもない。水ビジネスは、電気自動車など以上に深刻なテーマであり、21世紀の最大のテーマでもあるというのは、生命維持に欠かせない深刻な水不足が背景にある。栗田工業はこうした「水を創造する」ことを企業理念とする世界最先端企業だ。売上構成比を見ると、水処理薬品が29%、水処理装置部門が21%、水に関するサービス部門が49%(前期)でこのうち水処理薬品と水処理装置が新たな成長期を迎えている。今年度からスタートした新中期経営計画によると最終年度の2012年3月期の売上高は2240億円(今期予想1920億円)、営業利益は360億円(同260億円)を掲げている。もちろん、水関連の売上げ増が根底にある。営業利益は最高益を見込む。株価は2700円台とやや買いにくい水準にあるが、このような大きなテーマを背景にしており、中長期を見据えて投資する有望な銘柄と考える。