8ヶ月ぶりの1万円を示現

東京市場は、前場で一時30円74銭高の1万22円23銭を付けた。取引時間中では08年10月8日以来約8ヶ月ぶりに1万円を達成した。市場では節目の1万円を回復したことで目標達成感が出て「利益確定売りに押される展開だが、明日のSQ算出を控えヘッジ売りに動かされた面もある。当面はSQ通過後にどの水準に落ち着くか見たい」(市場筋)との声が大勢を占めている。
こんな中で、モルガンスタンレーが鉄鋼、自動車部品、非鉄精錬の各セクターの投資判断を引き上げた。鉄鋼は在庫調整の進展が確認され、需要回復がなくても下期の収益は確保できるとし、目標株価を新日本製鉄270円から480円、住友金属工業150円から280円、神戸製鋼所150円から220円、JFE2900円から5100円にそれぞれ引き上げた。また自動車部品ではトヨタの生産回復を考慮してデンソーを2800円、アイシン精機2400円、豊田自動織機2500円、小糸製作1250円、豊田合成250円に引き上げた。一方、非鉄精錬では市況の底打ちから同様に、三井金属150円、三菱マテリアル310円、住友金属鉱山1100円に引き上げた。
さて、このところ、世界的にコモディティー(大豆・銅・原油など)価格が異常な上昇を見せているがその背景には中国による積極的な買いがあるという。関係筋によると、「市況の上昇は中国が昨年来の不景気の局面を利用して原料や資源の買いだめをしているのが要因だ」という。既に、鉄鉱石の輸入は過去最高の水準に達しており、また石炭は製鉄の際にコークスや火力発電の燃料として使われるがその輸入も最近は激増しているという。これだけの原材料の輸入には大型の運搬船(ケープサイズ)が必要となるが、「ケープサイズの船は中国の積極的な徴発により最近は傭船料が急騰している」(同)と。