マネー移動とエマージング市場
NYダウは5日ぶりの下落となった。商品相場の下落に加えてS&P500種のPERが8ヶ月ぶりの高水準にあることも売り材料となった。昨日はロシア株の7・5%安を筆頭に世界的な株安に見舞われた。世界マネーがリスク取りに動き、世界市場でこれまで大幅安に見舞われていたエマージング市場や、原油や金といった商品相場に膨大なマネーが流入していたが、やや過熱感が出たとの見方から短期的に利益確定の動きが出たためだ。ロシア株は08年末比で株価は72・1%も上昇していた。一服感が出るのも、やむを得まい。しかし、世界の株式市場が下落したにも拘らず米国債とドルは上昇した。この下げは、あくまでも過剰流動性に基づくマネー移動によるものであり、取り立てて世界経済に大きな変化が起きたわけではないことを裏付けている。
東京市場は、スピード感は落ちたものの、堅調な動きを見せている。資源相場関連、エネルギー関連、中国関連などが相場の中核であり、今後ともリード役を担うものと見られる。JPモルガンが、総合商社に強気継続の見方を鮮明にした。在庫水準が変化を見せ始めた原油や鉄鉱石に注目したもので各社の目標株価を引き上げた。伊藤忠商事(8001)は850円から1000円。同様に、丸紅(8002)は580円から620円、三井物産(8031)は1650円から1900円、住友商事(8053)は1400円から1500円、三菱商事(8058)は2300円から2700円。また、日興シティは原油価格の需要期入りを材料に、石油資源開発(1662)の株価目標を6300円に引き上げた。