GM問題と日本株


東京市場は、前日の米ダウの下げにも拘らず前場では堅調な動きを見せた。米ダウの下げの要因の一つはGMが債務削減交渉に失敗し、破産法申請(期限は6月1日)の可能性が一段と高まったことだ。早くもウォールストリートではGMの破綻を前提としたNYダウの新規入れ替え候補銘柄が話題になっているという。
一方、東京市場は「日経平均株価が200日移動平均線を1年7ヶ月ぶりに上抜いたため、先高感が出て来ている」(市場筋)。懸念は米国のGM問題が国内企業に及ぼすマイナス要因。帝国データバンクによると、GMを取引先とする国内企業は133社で、このうち102社に不良債権が発生するリスクがあるという。「しかし、これまで多くの時間を経過したため、大半は織り込み済みと考えている」(同)。
マクロでの投資環境だが、世界的にリスクの許容度が高まったことを受けて、グローバルマネーは目下新興市場に向かっている。エマージング市場の株価は過去3ヶ月で50%以上上昇し、NYダウの上昇率30%を凌ぐ勢いだ。とりわけ中国に対する強気姿勢が目立つ。「この結果、直近では相対比較で日本株の出遅れ修正余地が目立ってきた。従って今後は、先行上昇の『新興国で利食い、出遅れの日本では新規買い、ないし押し目買い』という新しい動きが一段と高まりそうだ。外人買いが続いているのはこの理由による」(外資系ストラテジスト)。

 明智 平蔵