地政学的リスク

東京市場の前場は、25日の北朝鮮による地下核実験に続いて韓国の連合ニュースが、27日まで黄海で短距離ミサイルの発射の可能性を伝えると、先物で大口の売りが相次いだ。現物株も輸出株を中心に値を消す動きが出て日経平均株価は80円安となった。円も一時は95円80銭まで売られたがドル買いは続かなかった。アジア株では日本と韓国の株のみが安かった。25日は米英の市場が祝日で休場、北朝鮮問題については日本時間で今夕の米国の反応が注目される。それにしても忘れた頃にやってくる隣国・北朝鮮の地政学的なリスクである。核実験は06年に次ぐ2度目のことであり、今後はミサイルに搭載するための核弾頭の小型化が命題であるという。その技術が確立されればまさに日本は核の脅威に半永久的に晒されることになる。国連安保理は25日に緊急会合を開催し非難を表明したが、「これを機に、国内でも日本の防衛体制を米国依存ではなく、独自のものとして構築すべしという論議が起きるのではないか。相も変らず選挙のことしか頭になく、党利党略の論議ばかりで国防問題に全く意識の欠落した不毛の日本の政治家たち。彼らの使命は何よりも日本国民を守ることにあるはず。核を持つべし、とは暴論だろうが、そんな論議が巻き起こってもいいのではないか」(市場筋)との声も聞かれた。韓国では「25日の地下核実験ニュースの後、ウォンが売られると見て多くのサラリーマンが預金を下ろすため銀行に列を成した。日本との距離感の違いを見せた」(外信部)という。株式市場では、ここ当分はこの核の危機問題に振られることになろう。

明智 平蔵