福田退陣と株式市場

強気で対処する局面

昨日夕刻に福田首相は急に退陣を表明。昨年の安倍前政権に次ぐ「在任1年足らずの政権の投げ出し」である。考えてみれば予兆はあったのである。国内マーケットが先月の25日以降、売買高・売買代金を含めて急減して膠着状況に入り、頼みの外人買いも細っていた。市場関係者も明確な理由が分からず、市場の総弱気のさまに疑心暗鬼になっていたからだ。「おかしい。何かあるのではないか」――。その結果が、福田首相の電撃退陣声明であったのだ。
さて、焦点は退陣後のマーケット展開である。景気後退局面でのことでもあり、当面は動揺が懸念されるが、メインプレイヤーである海外勢はこのところ日本株のウェートを落として様子見であり、大きな下振れは考えにくい。次期総裁選出まで政治空白が生じるほか、先週に決定したばかりの総合景気対策の効果が先にずれ込む懸念、さらに9月は年間で最も下振れの大きい月であることなどを考えると常識的には楽観は出来ない。しかし、次期総裁は麻生幹事長の昇格であることから、福田氏と違ってかなり強気な経済政策を打ち出すはずで、市場にとっては中長期的にプラスに作用すると見る。日経平均株価も見事な3角持ち合いを形成していること、さらに市場の強弱バランスが、あくまでも『強材料に対する過小評価・弱材料に対する過大評価』という膠着状況で、かなりのエネルギーを溜め込んでいることなどから、機を見て一挙に上放れる公算が強いと読む。ここは一貫して強気で対処する局面といえる。

 明智 平蔵