強まる外人買い

強い9月相場の助走が始まる
北京オリンピックが終わった25日の株式市場で、朝方から外人買いが際立った。売りが1250万株、一方の買いが2050万株。差し引き800万株の買い越しである。米国系証券、欧州系証券と足並みが揃った買いであることが特徴である。セクター別では、買い=硝子・不動産・銀行・電機・化学・商社・REITなど。売り=薬品・小売・電機・運輸・自動車・商社・鉄鋼・不動産・その他金融などだ。7月半ば以降の世界の金融市場は、原油価格の急落を背景にして再びドルにマネーが回帰し、ドルの全面高の様相を見せている。いわゆる「正常の姿」である米国に向かったこれらのマネーが、改めて新規の投資先を選別するスタート台に立ったというわけだ。その意味では、単にエネルギー価格の急騰という外需の不安定さのみによって内需不振に陥った日本を、投資のターゲットとする世界の資金運用者の考え方は正しいといえる。エネルギーに対する日本企業の経営戦略が今後抜きん出たものとなれば、安値に放置された日本株はまさに絶好の買いの局面となるからだ。その日本が29日に約8兆円規模の総合経済対策を打ち出す。市場はまだ関心を示さないが、外資がこれを機に大量の買いを入れてくる公算もある。もう一つの注目点はオリンピックを終えた中国が、オリンピック終了後の経済減速を懸念して総額で5兆5000億円の経済対策を打ち出すことである。中国ビジネスを進める日本企業にとっても大きなプラス効果といえよう。まさに9月相場は強い――と考える所以である。

 明智 平蔵