人造黒鉛電極の大幅な値上げ
- 昭和電工、東海カーボンにメリット
人造黒鉛電極で世界第2位のSGL社(ドイツ)が、5月13日の値上げに続き7月24日に再度、大幅な値上げを発表した。5月は欧州市場で18%、その他市場で37%だったが、今回はさらにこの価格の12〜13%アップとなる。人造黒鉛電極は、鉄のスクラップを溶解し鋼を生産する電気製鋼炉の電極として使用される部材。電気製鋼炉では大電力を投入し、アーク放電によってスクラップを溶かす。炉内の溶鋼温度は1600度で電極の先端温度は3000度に達する。このような過酷な温度の条件下で、使用できる工業部材は、現在、黒鉛しかない。つまり、電気製鋼炉の命綱なのだ。しかも世界的に需給は逼迫しており、今後更に値上げとなる公算が高い。日本の人造黒鉛電極メーカーにプラスの影響を与えるのは必至である。ちなみに昭和電工は年間で約10万トンの生産、東海カーボンは同6万トン。利益増効果は、いずれも数十億円の単位となる見込みである。