国際ポートフォリオ組み直しと、日本株
- クレディ・スイスが16日、国際ポートフォリオにおける日本株ウエートを、これまでの5%アンダーから、ニュートラルに引き上げた。今回引き上げたのは、米英が同じく5%。また逆に引き下げは欧州、日本を除くアジア、新興市場がそれぞれ10%としている。運用の資金配分比率を、日・米・英にシフトさせるというわけだ。日本株のウエートを引き上げた理由は、クレジット・インフレ・原油価格――の3点についてヘッジ機能が強いと見たためという。世界の資金運用者たちが、今後果たして同調するかは不明だが、それよりもまず超割安の局面にある機軸通貨・ドルに投資の矛先が向かい、その威信が回復すれば、世界の株式市場は再び正常なものに戻ろう。16日のNY市場は、その兆しを垣間見せた。米銀ウェルズ・ファーゴの、予想を上回る業績発表を契機に金融株が過去最大の値上がりを記録したほか、ドルが反発、原油相場が急落したのである。さて、いうまでもないことだが、対外投資で最重要ポイントは、その国のGDP(国内総生産)成長率と、CPI(消費者物価指数)の上昇率である。前者が高く、後者が低いことがベストだ。GDPの伸び率は経済成長率に値するものであり、CPIが低ければ、株価はGDPの伸び率にパラレルに動く。日本のGDP成長率は08年が0・9%で、09年は1・2%。またCPIの上昇率は08年が1・4%で、09年は0・2%の見込みである。他の国に比較しても、このバランスのよさは群を抜いている。日本株に対する彼ら外人勢のポートフォリオの組み直しは、時間の問題となろう。
明智 平蔵