硫安市況高の恩恵

宇部興産  [4208] 東証1部 時価:363円

原材のナフサ高の影響で大手化学メーカーの業績は伸び悩んでいる。このなかで宇部興産の今期は増益転換が期待されている。化学品・樹脂ではナイロン6の中間体であるカプロラクタムのスプレット(カプロラクタムと原料ベンゼンの価格差)は今期前提の1トン=1250ドルに対し4−5月は1300ドル以上で推移していることに加え、副産物である硫安の市況が予想以上の水準へ上昇している。会社側では硫安価格が即成約に結びつくものではないと説明しているが、アジアにおける硫安市況は07年度平均の1トン=140ドルから足元では390ドル程度に高騰している。同社は年間14万トンの硫安を副生しており、硫安市況の高騰による収益増加が見込まれている。09年3月期の今期営業利益計画は前期比5.2%減の530億円。欧州系証券アナリストでは硫安市況高と機能性材料の拡大、さらに石炭の価格上昇を価格転換できることで今期営業利益は2%程度の増益を予想している。