日米金利差拡大で「円・キャリー」再燃へ
- <22日のNY市場は小反落> 大型M&A(シュルンベルジェがスミス・インターナショナルの買収で合意)の発表や、予想を上回る企業決算を背景に小高く始まったが、4日続伸の後で上値は重く小動きで方向性にかける展開。原油先物が80ドル台に回復したことを好感し株価指数も午後に入って買い優勢となったが、引け際に売られて小幅安で終了した。天然ガスと金属相場の下落で商品関連が下げ、金融株はFOMCが超低金利を維持するとの見方から上昇した。ダウは18・97ドル安。
<為替> ロンドン市場ではドル買いが一巡、ドル・円は91円台へ下落した。NY市場では91円台前半でのもみ合い。株価が軟調に推移する中、サンフランシスコ連銀総裁が「刺激的な金融政策を解除する時期ではない」と発言、低金利政策の長期化を示唆。ドル・円は91・10円台の揉み合いとなった。
<商品> 金先物は反落。原油は続伸した。
<東京市場の前場は反落> 前場の日経平均株価は120円14銭安の1万280円33銭と反落して終えた。前日の急騰に加えて米国株が軟調だったこと、さらには上海総合指数の下落などから売り優勢の展開となった。ドル・円が91・10円内外とやや円高に動いているのも売り材料となった。東証は昨日、第一生命の上場(4月1日)を承認したが、懸念された金融株の急落はなかった。モルガンが川崎汽船の投資判断を引き上げ、目標株価を310円から400円に引き上げたことから人気を博している。米下院で公聴会を控えるトヨタに関連して自動車株が安い。大証2部では田淵電機が人気化している。ハイブリッド車や電気自動車の接近を歩行者に知らせるための、超音波を利用してエンジン音を擬似的に出すスピーカーを開発したことが手掛かり。
<日米金利差が拡大へ> 白川日銀総裁は22日、衆議院予算委員会で「デフレから脱却するために日銀としては潤沢に資金を供給していきたい」と述べた。米国では既に公定歩合を引き上げたため、今後は低金利を続ける日本とは、金利差が拡大する方向にある。この結果、これまで見られたドル・キャリー取引が、再び円・キャリーへと向かうことが予想される。円キャリー取引は金利の安い円を売リ、高金利国へ投資する取引手法だが、為替市場ではこれにより円安が恒常化することになる。日本市場に世界マネーが流入する大きな要因となろう。
明智 平蔵