ソブリンリスクが欧米市場をかく乱

<5日のNY市場は急落後反発> 注目された1月の雇用統計は雇用者数が予想に反して減少し、12月の数字も大幅な下方修正となったが、失業率が10・0%の予想に対し9・7%と小幅に留まったことを好感し、主要株価指数は小幅高で取引を開始した。しかし原油先物が急落すると株式市場も下げ幅を拡大、ダウは一時167ドルの下げを見せ9835・09ドルまで下落した。その後、「欧州連合がギリシャとスペインの財政赤字に対し支援策を検討中」との観測が流れ、テクノロジーを中心に反発に転じ、ダウは10・05ドル高と1万ドルを回復、NASDAQも15・69ポイント高、SP500種も3・08ポイント高で終えた。 
<為替> ロンドン市場では欧州株安(3日続落)を受け円買いが先行、89円台前半での取引。ギリシャの株価指数は3・7%安と18カ国の株価指数の下落率のトップとなった。ユーロはドルに対しても売られた。NY市場では失業率が9・7%に留まったことからドル円は89円まで急落。その後買戻しが入り89円前半で終えた。
<商品> 金先物は大幅続落。原油先物も続落した。
<東京市場の前場は3日続落> 週明けの東京市場は、欧州の信用不安や円高の高止まりを受けて昨年12月11日以来の1万円割れの9952円まで下げて始まったが、値ごろ感から買いが入り、前場引けの日経平均株価は49円1111銭安の1万0007円98銭とかろうじて1万円台をクリアして終えた。外国証券経由の注文状況は売りが1670万株、買いは1180万株と売り越しだった。 
<今週は強いSQか> 欧州のソブリンリスク問題が欧米市場に波乱を呼んでいるが、現在のところ欧州連合の支援策の発表待ちの状態だ。過剰反応で大きく下落した欧州株が落ち着けば、今週末のSQにかけて強いSQとなる可能性もある。ソブリンリスクが懸念されている間は日本株がアウトパフォーマンスするチャンスでもあるからだ。木曜日が建国記念日であるため、早めにSQ絡みの動きが出よう。G7では景気の刺激策で合意したほか、将来の金融機関の破綻コストを金融機関に負担させるために金融機関へ保険料を課金する各国共通のルールを採用することを前向きに検討することとした。目新しい動きは出てはいない。
<テクニカル> テクニカル面では今週は心理的な節目である1万円の攻防となろう。11月27日の安値(9076円)から1月15日の高値(1万982円)までの上昇幅1906円の半値押しに当たる1万29円が攻防戦のポイントである。これを下回ると200日移動平均線の9937円、などが意識される。また戻りのメドは5日に開けた窓(1万279円)や4日高値(1万438円)、また26週移動平均線(1万580円)などが予想される。 

 

 明智 平蔵