通用するか米国の1月経験則

<29日のNY市場は下落> 寄り前発表の第4四半期の実質GDPが前期比年率5.7%と市場予想(4.7%増)を上回り、四半期ベースで03年3Q以来最大の伸びとなったことを好感し、主要株価指数は高寄り(一時118ドル高)した。その後発表されたミシガン大学消費者信頼感指数やシカゴPMIも予想を上回り小幅高で推移したが原油先物を筆頭にコモディティ価格が続落すると失速。株式市場のトレンド転換も懸念され、好決算を背景にこれまでに上昇した銘柄が利益確定の売りで押された。ハイテクが弱い上に素材・エネルギーも下げを加速し、ダウは53.13ドル安、NASDAQも31.65ポイント安、SP500種も10.66ポイント安で引けた。 
<為替> ロンドン市場の円相場は続落。ドルの買戻しが優勢で始まりドル・円は90.60円で終了した。NY市場ではドル上昇後反落。米GDPが市場予想を上回ったことからドルは対主要通貨で買われ90.93円へ急伸した。しかし円売り一巡後ダウの下げを見ながらリスク回避目的の円買いが意識され90.23円へ反落した。5地銀が経営破綻となり今年に入って14行目となった。
<商品> 金先物は軟調。原油も続落となった。
<東京市場の前場は続落> 2月相場入りとなった東京市場の前場は39円29銭安の1万158円75銭と続落した。米国株安など株価調整の動きを受けて売られた。外人の寄り前注文は売りが2580万株、買いは1560万株と売り越しだった。    
<通用するか米国の1月経験則> 日米共に1月相場は下落で終えた。ダウは360.72ドル下落(下落率3.46%)し、昨年6月以来7ヶ月ぶりに月間で下落した。また、SP500種は3.7%下落し、月間では昨年2月以来最大の下げとなった。米国では「1月と年間は同じ方向性に行く」という格言がありこの経験則は91.5%の確率という。このため、相場はベア・マーケット入りの予兆とみる向きも出ている。今年は金融政策の出口戦略や、米中間選挙などの大型イベントが多い。この経験則が通用するかどうかが注目される。本日に関しては英紙テレグラフが「HSBCが中国の大手銀行のうち中国銀行あるいは中国工商銀行、建設銀行のうちの一つに51%の出資を検討している」と報じた。前場の段階では上海総合指数はマイナスで推移しており反応度は低い。今週の東京市場は主要企業の決算を織り込みつつ神経質な展開となろう。一段の円高や決算でのネガティブサプライズがあれば日経平均株価の1万円割れの可能性もある。テクニカル面では75日移動平均線(1万157円)を目前にしている。下値メドは11月27日安値9076円から1月15日高値(1万982円)までの半値押しに当たる1万29円である。好業績銘柄や材料株の選別物色の動きが鮮明となる見通しだ。また例年、3月末日に向けては配当利回りと低PBR銘柄への投資が活発化する傾向があり、今年もその動きが強まろう。 

 

 明智 平蔵