梯子を外された一般教書演説
- <28日のNY市場は大幅反落> 27日の夜のオバマ大統領の一般教書演説では雇用を最重要項目として経済分野への対策が盛り込まれ、米株の先物は堅調に推移したが、その後、市場では失望的な企業決算や朝方発表の12月耐久財受注が予想を下回ったことが嫌気され主要株価指数は下落。コモディティ価格の下げも重しとなって、日中に反発することなく取引を終了した。 ダウは115.70ドル安。一時は181ドル提げる場面もあった。NASDAQは42.41ポイント安と2200ポイントを割り込んだ。SP500種も12.97ポイント安だった。
<為替> ロンドンでは90.20円台前後でのもみ合い。NY市場では、米新規失業保険申請件数が47万件と予想より弱い結果となった。米耐久財受注額はプラスに転じたものの予想を大きく下回った。このためドル円相場は一時90円台を割り込み89.60円台へ下落した。ユーロが対ドルと対円で6ヶ月ぶりの安値に下げた。ギリシャとポルトガルの財政問題でリスク資産回避の動きが見られた。
<商品> 金先物は軟調。原油も続落となった。
<東京市場の前場は大幅安> 東京市場の前場は162円13銭安の1万252円16銭と大幅安で引けた。米国株の急落や円高基調で主力株中心に売られた。寄り前の外人注文は売りが3490万株、買いが1830万株と大幅な売り越しとなった。為替はドル売り円買いが優勢となっており、89.81円台での取引となっている。今晩に米GDP速報値の発表を控えており全体的に動きづらい状況が続いている。
<裁定残の積み上がりには要注目> 米国株大幅反落が日本市場に帰ってきた。オバマ大統領の一般教書演説好感での前日の上昇は、梯子を外された格好だ。今日は1月末最終日ということもあり月末ドレッシング買いが期待できるかどうかが焦点。また今日は09年10−12月期決算の発表ピーク(約500社)を迎えている。業績の上方修正が期待されている輸出関連の主力企業は発表後の株価アップが予想される。一方、来月以降、需給面で警戒されるのは裁定残の積み上がりだ。東証による1月22日時点の裁定買い残の金額は2兆3049億円。06年―7年当時には4−5兆円あった頃に比べれば絶対額では低水準である。ただ株価の水準の違いを考慮した対時価総額(313兆円)比では1月22日時点では約0.73%とリーマン・ショック前の08年夏(0.7%程度)の水準までには回復してきている。この意味で、外国人の先物売りは裁定解消を誘発し易い状況になってきているといえる。クレディ・スイスなどの欧州系ブローカーの先物サイドの売りには注意が必要である。
明智 平蔵